推しがいると人生が楽しい

白鳥スタイルのキャラクター大好き人間

アイドル手越祐也という偶像

あの感動の3人ライブから一夜にしてこんなことになるとは思ってもみなかった。

私の考えが甘かった。

 

手越祐也ジャニーズ事務所退所について、私はどう感じているのか、自分でも整理がつかないから、なるべく言葉にして落とし込んでいこうと思う。

 

手越祐也の、歌に対するプライドの高さが好きだった。

歌の上手い下手が私にはよくわからなくて、芸能界で歌が上手いとされている人たちについて「歌が上手いといわれているから上手いんだろうな」と私は思っていて、だけど別に歌が上手いといわれてない人との違いがわからないな、と思っている。

そんな中、手越祐也の歌が、私は、「好き」だった。

完全に好みの問題で、手越祐也の高い高音が好きだった。チャンカパーナでどれほど伸びるのかと思うほどの声量が好きで、魂を込めて感情を乗せて歌われる歌が好きで、気まぐれに入る彼のハモりが好きで、「SEVEN COLORS」の最後のサビのシャウトが、本当にかっこよくて大好きだった。

 

歌番組に出るたび、手越祐也はその歌の才能を発揮してくれて、去年の夏、「紅」を歌って、それをあの憧れのToshiさんに気づいてもらえて、なんとその後、その憧れの人とコラボがでたたことを、私は忘れない。

 

これで、手越祐也の一番好きなところが「顔」とか「歌」みたいな、今後も変わることのない部分だったら、今後も推すことができたかもしれないな、と今思っている。

私がNEWSの中で一番見た目が好きなのはおそらく加藤シゲアキだ。

芸能界にいる人はみんなカッコいいと思ってるのであまり顔で人を好きになることはないけれど、私がNEWSにハマってから一番顔について触れたのは加藤さんだったかもしれないなあ、と思っている。

 

手越祐也を嫌いになったか、と言われるとそれもまた違うな、と思っている。

「辞めてすぐTwitter開設とか手越担キレるだろこれwwww」みたいな外野のくそうるせえツイートがあったような気がする。

ほんとうにうるせえ。俺はこういう全然関係ないくせに顔を突っ込んでくる奴が嫌いだ。だから三次元を推したくなかったんだよな、と昔書いたブログを読み返しながら思った。

 

嫌いには、なっていない。けど、好きという気持ちが残っているかといわれると、なんだかすっかり消えているような感じがある。

「好きだった」という感情に、なってしまっている、気がする。

 

社会が嫌いだ。芸能人に対してそのプライベートを知りたいと思う人間が嫌いだ。本当にどうでもいいと心から思っている。誰と誰が付き合っていようと興味はないし、不倫してようが脱税してようがどうでもいい。と思っている。

だからそういうことに興味を持ちまくり、あることないこと妄想たくましく広げる人間たちが嫌いだ。これは今でも変わらない。

 

また、スキャンダルが発覚して、「そんな人だと思ってなかった」とキレる人間たちのことも馬鹿にしていた。どれだけその人を偶像化しているんだよと思っていた。人間なんだから誰かと恋愛関係になることだってあるだろうし、それをテレビの前では、ファンの前では隠してくれているだけで十分ではないのか?アイドルは、芸能界は2.8次元で、0.2次元分だけ夢を見させてくれるような場所なのに、なぜその0.2次元の部分をわざわざ覗きに行って、「裏切られた!」となって帰ってくるのか、馬鹿だな、と、思い切り下に見ていた。

アイドルだって人間なのだからそういうとこもあるにきまってるだろ、まさか誰とも付き合わない、セックスもしないような人間がいるとでも思っていたのか?と思っていた。

演技の部分だってあるにきまってるだろ、偶像化するなよ、と。

 

偶像化していたのは、私だったのかもしれないな、と、思う。

手越祐也は、努力家で、キャラとしてチャラさを出しているけれど、誰よりもパフォーマンスに誠実で、歌に真摯に向き合ってきて、バラエティーで芸人ばりに体を張ることができる人だと、そう、思いこんでいたのかもしれない。

まだ自分の中で受け入れられてないから「かもしれない」なんだろうな。

 

私の好きだった手越祐也は、美恋のとき、泣くまいと決めていて、三人が、最後の曲の前の挨拶で涙を流す中、一人だけ泣いていなくて、だけれど、最後のフルスイングで、大サビ前のソロパートで歌につまり、ステージ上だというのにファンに背を向けて涙を隠すような人で。

彼にとって辛いツアーとなった「NEVERLAND」では、オーラスで「U R not alone」が終わったあと、立てなくなるほど泣きじゃくっていて、「EPCOTIA」では、ファンとスタッフのサプライズに心を震わせて、涙を流していた。

「イッテQ」では、「エンターテイナー手越」で、唯一課題を達成できなかった「ベアフィッティング」のとき、バラエティーで課題が達成できないなんてありえないと、悔し涙を流していて。

 

そんな手越祐也が、嘘だったとは思えないのだ。

あの涙が、すべて嘘だったとは、まだ信じられない。

きっと嘘じゃなかった、と思いたい。

 

ここ数カ月の社会情勢のせいで、彼の中にたまっていたなにかが爆発して、ヤケになって退所、という流れになった、というほうが全然いい。

 

ああ、だめだ、手越祐也が好きだったよ。

white」で、ファンに「ゆうや」と叫んでもらって大量に投げキスを返す手越祐也が好きで、だけどいざキス顔してよと振られると嫌がる手越祐也がかわいくて、3人に褒められて「やめて!もっとディスって」となる手越祐也が好きだった。

 

今書いていて気づいたのだけど、「全部嘘だったのか」というところで私は葛藤しているようだ。

 

手越祐也にとってNEWSとは、その程度のものだったのか。

17年弱活動してきた、手越祐也にとっては人生の半分ほどを費やしてきたNEWSという存在は、自分のことを好きになってくれたファンは、その程度のものだったのだろうか。

そこが、衝撃だったんだろうな…

 

コロナなのに外出していた件について、私は何も思ってなかった。

あくまで「自粛」だし、芸能人というだけで社会の暗黙の了解(不倫してはいけない、二股してはいけない、自粛しないといけない)を求められるの、本当にくそだるいな、と思っていた。

私はどこも店がやってないし友達もほとんどいないから結果的に引きこもっていて自粛していたことになるけど、外出時にマスクをつけてはいない。単純に面倒だし邪魔だし暑いし、いつでもコロナにかかってもいいと思ってるからだ。別に社会の人が何人死のうが、私には関係ない、と、こういうことを言ってはいけないんだろうなーと思ってるけど、まあそれが私の考えなので仕方がない。

だから手越祐也が自分の生命よりも外出を優先させたことについても、私みたいな人間だっているのだからそういう人だっているだろう、と思っていた。そりゃ医療従事者の方からしたら怒り心頭というところだろうなと思うし、私も私が医療従事者だったらどうだったかはわからない。

私がこれだけ毎日危険と隣り合わせで働いているのに、なんでこの人は感染を引き起こしかねないような行動をしているのか、と思ったかもしれない。

 

手越祐也はなんやかんや今までスキャンダル等が多々あったが、これについて活動休止となったことはなかった。だから活動休止になった時点で、もう少し危惧しておくべきだったのかもしれないな…と、終わった今だから思う。

もはや私の中で「活動休止」は、二年前の小山さんの件と同じで、起承転結の「転」要素としてしかとらえていなかったんだよな。だからこそ「結」にいくための要素として、あの3人ライブに胸を打たれたわけだし。

 

私は判官贔屓のきらいがあるので、そういう窮地を乗り越えた人がたまらなく好きで、NEWSに関しても6人のときにハマっていたとは到底思えないし、6人のままでいられたらきっと手越祐也のことを推せてなかっただろうな、と思う。絶対的センターが抜けて、そこでセンターに立つことになった手越祐也が好きだったのだから。

 

だから、活動休止を経て戻ってきた手越祐也による渾身のパフォーマンス、を楽しみにしていた。

それがあれば、さらに手越祐也のことを好きになるだろうな、と思っていた。

まさかこんなことになるなんてね。まさか翌日とはね。すごいね。全然わかんないね。

 

嘘だったのかなあ。あれが全部演技だったら本当にすごいよ。

テゴマスのまほうで二人で歌ったさくらガールがとてもとても好きだった。テゴマスになるとMCを回す側になる手越祐也が好きだった。

250メートルのダムから飛び降りてエンジェルスマイルをきめる手越祐也が好きだったし、キーキング祭りで大輔さんがブランコ一回転できなかったのに、手越祐也が一発で成功させてしまうのが好きだった。

「できますよ」と大口を叩いて本当に成功してしまうところが好きで、「女性の体よく知ってるでしょ」というスタッフに対し「実物はね」と返す、アイドルらしからぬ発言をできるところが好きで、「練習は裏切らないから、裏切るのは、…人」と答える手越祐也が本当に好きだった。

 

どこまでが本当でどこまでが嘘だったのか、なんて考えるのは野暮なんだろうな。

嘘だったら好きじゃなくなるのかと言われたら、それは違うといえるし。

これまで挙げてきた手越祐也の好きなところは、それがたとえ演技やキャラづくりだったとしても、「その行動を選択した」ということだから、やはり好きだな、と思うし。

 

彼の歌と、彼の汗だけは、絶対に嘘ではないし。

ああ、去年JUJUとコラボしたときのハモリ、めちゃめちゃに好きだったなあ…

去年のイッテQ遠泳部で、泳ぎ始めたものの海が荒れて撮影中止になったとき、一番荒れている海の中、冷静に状況を判断してパニックに陥らなかった手越祐也が好きだったし、罰ゲームのはずのダンスでめちゃめちゃカッコよく踊っていた姿が好きだった。

アイドルなのにミミズ食べてたのも好きだったし、お祭り企画復活後、パンケーキ祭りでの目を見張る活躍が大好きだった。

「橋の向こうに行く祭り」ではじめてやるにも関わらず氷水の上に細く作られた橋を見事に自転車で渡りきった手越祐也が好きだった。

バラエティに出る手越祐也が好きで、きちんとその場その場で自分に求められているロールを理解した上でふるまっている彼が好きだった。

ああ、すごい好きだな手越祐也のこと。

 

はじめて自分がグループに持ってきた曲である「星をめざして」が好きだという手越祐也

ようやく自分の歌割が多い曲をもらえてうれしく思っていた手越祐也

「センターに立つからには3人の誹謗中傷も手越にどうぞ」といっていた手越祐也

アンチに対して、「俺のことを話している」「だから俺のことが好き」ということを語っていた手越祐也

大輔さんと内村さんと楽しそうに絡んでいるイッテQでの姿が好きだった。

 

歌がとにかく声量があって、「手越の声しか聞こえないじゃんwww」なんて友達に言われて、「は?」とその友達を嫌いになりかけるくらいには手越祐也のほうが好きで、NEWSが馬鹿にされることが許せなかったな。

「チュムチュム」とか「KAGUYA」のイメージで「NEWSってトンチキ曲ばっかだよね、何目指してるの?」と言われたことを根にもってるし、「手越くん最近太ったよね?出てるときどきで調子が変わるよね」と言われたことも、「手越祐也のことを好きな人間の前でよくそんなこと言えるな」と思ってキレていたくらいには好きだった。

 

今年のノーチャラ中国編で寒中水泳してるときに「メンタル負けたら終わりなんだよ芸能人はよ 負けねえんだよ 負けねえんだよ 負けねえから俺今でもここにいんだバカヤロー」と叱咤していたところが、すごく好きだった。

それは彼の芸能生活を表していた。

いくら週刊誌で取り上げられようとも、いくらネットで知らない外野に叩かれようとも負けなかった手越祐也が大好きだった。叩かれていることをネタにして笑うくらいの人間な手越祐也が好きだった。

 

2017年から、「NEVERLAND」「EPCOTIA」「WARLDISTA」と、「N」「E」「W」で、「NEWS」の頭文字を冠したアルバムを発売し、ツアーを行ってきて、今年のタイトルは「STORY」で、元旦翌日に、NEWS初の三大ドームツアーが決まって。全部全部、楽しみにしていたな。

四部作の締めくくりが3大ドームツアーになるなんて、と、沸き上がっていたのがまだ半年前だなんてね。

 

コロナがなかったらこんなことにはならなかったのかもしれない、と思うと本当にやるせない。

だって3月にアルバム発売されてて、ジャニーズwebでもライブがめっちゃ楽しみ!って言ってたんだよ。

コロナがなくてもこうなってたのかなあ。

「来年はオリンピックがあるからそれ関連の仕事やりたい!」と年末にファンクラブ動画で語っていたのは嘘だったのかなあ。

ああ、考えても仕方ないな。

 

手越祐也を好きになって、はじめてライブというものに参加した。

優しいフォロワーさんが、私の分を含めてチケット申し込みをしてくれて。手越祐也の「DOLLS」を生で見て、震えて。

「俺は人形なんかじゃない」と歌う手越祐也の迫力がすごくて。

ロッコに乗ってぶんぶん手を振る手越祐也がかわいくて、ちょいちょい歌の途中で小山さんなんかにちょっかいかけるから音が聞こえなくなって、「あ、本当に生で歌ってるんだ」と感じられる部分が何か所もあって。

手越祐也という三次元の存在にハマって、はじめてブログを書いて。

三次元でできた初めての推しと呼べる存在だった。

 

最初は4人になってからのDVDだけにしようと思っていたのに、結局NEWSもテゴマスも全部集めてしまった。

一番初めのDVDは、全然手越祐也が映っていなくて、映ってるのは山下くんや錦戸くん、内くんなんかで。

そこから今のポジションまで努力してきたのかと、涙して。

 

3人になったNEWSをこれから応援することはできるのだろうか、ということも考えた。

頑張ってほしい、とは思う。

だけど多分、ライブに行くことはないんだろうな。アルバムを買うこともないだろうし、どの曲を聴いても、手越祐也の声がないことに物足りなさを感じてしまうのだろうな。

ついこないだファンクラブの年会費支払ったから、あと一年は彼らを追えることにはなるけれど。どうなるのだろうか。会報は、送られてくるだろうし。

3人の会話を見て、私は何を思うのだろう。

それはまだ、わからない。

もしかしたらその3人のひたむきさに心を打たれて、まだNEWSを応援しようという気持ちになるかもしれない。

私は判官贔屓だから、その可能性はなくはない。

6人から4人になったときの手越祐也のときのように、誰かが突然化けるかもしれない。

でも、手越祐也がいないNEWSなんだよな。私はNEWSというグループそのものが手越祐也の成長譚だと思っていたから、手越祐也のサクセスストーリーとしてNEWSを見ていたところがあるから、どうなるのかな、まだ何もわからないね。

 

あれだけ汗を流してきたのに、あれだけ頑張ってきたのに。

一番端に立っていることが悔しくて仕方なくて、メンバーには言わずにボイトレに通っていたのに。

 

NEWSで積み上げてきたものすべてを、捨ててもいいと思ってしまったのか、ということが、悲しい。

もう二次元しか信じられないね…

 

結局芸能人というのも、あくまで仕事のひとつなんだし、いやなことがあったら転職するなんて現代では常識で。だから嫌になったら辞める、というのは、彼にだってある選択肢のひとつだったんだけど。

だけど、これだけのことを重ねてきたNEWSを辞めるって選択肢が彼にあったことが、驚きだな…

そんなことをできてしまうから、彼は芸能界に入れて、入所一年足らずでデビューできて、誰もが知っているジャニーズになれたのかもしれない。私のような一般人では考えられない行動を起こすから、彼はすごかったのかな。

 

このあとの彼のことを考える。

落ちぶれてほしくないな…と思うが、果たして今の彼についていくファンはいるのだろうか…とも思う。だけどさらっとTwitterみてみたら全然いて驚いた。すげーな逆に。

全然再生回数が伸びないユーチューバーにでもなられて、「手越の再生回数ヤバwwww」みたいにTwitterで拡散される彼を、みたくないな。

応援することは、たぶんない。だって、これまで重ねてきたものを捨ててしまった人になってしまったから。

NEWSの物語としての、手越祐也が好きだった、と思っているから。

逆に、あんなことがあったのにこうなるなんて!やっぱり好き!となれるのだろうか。

それもまだ、わからない。

 

大好きだったなあ。

これからも、2020年6月18日までの手越祐也のことを、ずっと好きでいると思う。

盤の中は変わらない。あそこにいた手越祐也だって、手越祐也だから。

ついこないだまでいたはずの手越祐也と、退所を表明した手越祐也は、別人になりました。

 

これからはこれまでの手越祐也を見返して、「ああ好きだったな…」となるのが一番濃厚だな、と思います。

 

2020618日までの手越祐也は、私が勝手に好きになっていた偶像でした。

私が好きだった手越祐也は、活動休止しても戻ってきてくれる人だった。それは私が作り上げた偶像の手越祐也だった。

 

「海外の罰ゲームとかで0度の水なんかに入ってるから水なことは全然いいんだけど」「嘘をつくってことがどうかなって思う」「いっそ水で入って笑いに変えたほうが俺はいいと思いますけどね」

 

私はそんな手越祐也が好きだった。

大好きだった。